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ビーグルと上手に暮らすヒント集 ― 初心者さんにもやさしい完全マニュアル

  • 執筆者の写真: WANMART
    WANMART
  • 8月29日
  • 読了時間: 29分

更新日:9月1日

自然の中のビーグル

ビーグルの魅力とは?

くるんとした大きな瞳に、いつも楽しそうに揺れる垂れ耳、そして元気いっぱいに振られるしっぽ。

そんな姿を見るだけで、思わずこちらも笑顔になってしまう──

ビーグルは、そんな不思議な魅力を持つ犬種です。

ビーグルは、もともと狩猟犬として活躍してきた歴史を持ち、においを嗅ぎ分ける能力や持久力に優れています。

その本能から、日々の暮らしでも好奇心旺盛でとても活動的。

いつも何かを追いかけていたくなるような、エネルギッシュで陽気な性格は、家族にたくさんの笑いと驚きをもたらしてくれるはずです。

そしてもうひとつの魅力は、その“親しみやすさ”。ビーグルは他の犬や人とも仲良くできる協調性があり、小さなお子さんのいるご家庭や多頭飼いの環境にもなじみやすい犬種です。


無駄に攻撃的になることはほとんどなく、しつけをきちんと行えば、穏やかで頼もしいパートナーになってくれます。

もちろん、手がかからないわけではありません。食べるのが大好きで太りやすかったり、運動が不足するとストレスで吠えやすくなったりと、注意が必要な点もいくつかあります。

でも、それを上回るほど、ビーグルとの生活は豊かで楽しいものになるはずです。


そんなビーグルの魅力を深掘りしつつ、実際に暮らしていくうえでのポイントや注意点、向いている飼い主像まで、しっかりとお伝えしていきます。

あなたの暮らしにも、ビーグルの明るさと優しさを取り入れてみませんか?


上目遣いのビーグル

ビーグルってどんな犬?

性格・習性・身体と被毛の特徴を詳しく紹介

ビーグルという犬種を一言で表すなら、「陽気でやんちゃな甘えん坊」。 つぶらな瞳にくるんとした垂れ耳、ちょこまかとよく動く体。見た目から性格まで、ビーグルの魅力は“愛されずにはいられない”存在感にあふれています。

小柄だけどタフな身体の持ち主

ビーグルは体高33〜40cm前後、体重は8〜14kg程度の中型犬です。 とはいえ、見た目以上に筋肉質でがっしりしており、運動能力もスタミナも抜群です。 もともとウサギなどを追う猟犬として活躍していた犬種で、何時間も野山を駆け回るようなタフさを備えています。

手足はしっかりとしていて力強く、胸は深く、尾はピンと立って表情豊か。

お尻をフリフリしながら尻尾を立てて歩く様子は、とても陽気で人懐っこいビーグルらしい姿です。


被毛とカラーのバリエーション

被毛は短くて硬めのダブルコートで、汚れや雨に比較的強く、お手入れも楽なほう。

ただし換毛期には抜け毛が多くなるため、こまめなブラッシングが欠かせません。


カラーは「トライカラー(白・黒・茶)」が最もポピュラーで、いわゆる“ビーグルらしい色合い”として広く知られていますが、実はバリエーションも豊富です。


たとえば「レモンカラー」は白と淡いベージュの組み合わせで、より柔らかな印象に。


「レッド&ホワイト」は明るめの赤茶と白で、活発な雰囲気をより際立たせてくれます。

それぞれの個体で色の出方にも差があり、同じカラーでも雰囲気がまったく違うのがビーグルの面白さです。


各色のビーグル

表情豊かで甘え上手な性格

性格はとにかく明るく、フレンドリー。

人も犬も大好きで、初対面の人にも笑顔で寄っていくような愛想の良さがあります。

基本的には優しく穏やかで、攻撃的になることは少ないため、小さなお子さんがいる家庭や他のペットとの同居にも向いています。


その一方で、ビーグルはとても頭の良い犬でもあります。

観察力が鋭く、家族の様子をよく見ていて、甘えるタイミングやおねだりの仕方もとても上手。


「ここで鳴けば注目される」

「こうしたらオヤツがもらえる」などを素早く学習し、実行してしまうずる賢さ(?)も持ち合わせています。


そんな一面もまた、ビーグルの可愛さのひとつです。


飛び跳ねるビーグル

頑固でマイペース?ビーグルの個性に向き合う

ただし、ビーグルは非常にマイペースで、少し頑固なところがあります。

「呼んでも戻ってこない」

「興味のあるものに夢中になると周りが見えなくなる」といった行動は、ビーグル飼いの“あるある”です。


特に散歩中は、優れた嗅覚に導かれて地面の匂いを追い続けてしまいがち。


「これなに?」

「どこに続いてるの?」


とどんどん探求を始めてしまい、飼い主さんの声が届かなくなることも…。


こうした習性は元来の狩猟犬としての本能によるもので、決して“わざと無視している”わけではありません。


また、食べ物に対して非常に執着心が強いのもビーグルの特徴です。

これは嗅覚が鋭いこととも関係しており、ごはんの時間になると、食器の音に誰よりも早く反応したり、キッチンの匂いに反応してそわそわしたりします。


よく食べ、何でも食べるのは健康面で見ると安心ですが、太りやすい体質でもあるため、カロリーコントロールや満足感のある食事が重要になってきます。


ビーグルの頭をなでる様子

表情と声で感情を伝えるコミュニケーター

ビーグルはとても感情表現が豊かで、


「うれしい!」

「かまって!」

「つまんないよ〜」といった気持ちを全身で伝えてきます。


笑っているような表情をしたり、しょんぼりした目で見つめてきたり…その一挙手一投足が愛おしくてたまりません。


ただし声もよく出す犬種です。

要求吠えや遠吠えをする子もおり、特に運動不足や退屈によるストレスから無駄吠えが多くなることがあります。


しっかり運動させ、頭を使う遊びで満足感を与えてあげることが、静かに暮らすコツになります。


このように、ビーグルは「人と暮らすこと」を心から楽しめる愛嬌たっぷりの犬種です。

ただしその裏には、頑固さ・吠えやすさ・食欲旺盛さなど、しっかり向き合うべき個性もあります。


それらを理解し、丁寧に付き合っていける飼い主さんであれば、ビーグルはきっと、最高のパートナーになってくれることでしょう。


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ビーグルの歴史とルーツ

猟犬としての起源と人との深い関わり

今でこそ「可愛らしい家庭犬」として人気の高いビーグルですが、そのルーツをたどると、実はとても長い歴史を持つ犬種であることがわかります。


起源はなんと紀元前までさかのぼるともいわれており、人間とともに野山を駆け回っていた“働く犬”としての血が今も息づいているのです。


「ハウンド犬」としてのルーツ

ビーグルは「ハウンド犬」に分類されます。ハウンドとは、主に狩猟を目的として育成された犬種のグループで、視覚や嗅覚に優れ、獲物を追跡する役割を担ってきました。

ビーグルはその中でも特に「嗅覚ハウンド」に分類され、鼻を使って地面の匂いをたどり、小動物を見つけ出すことに長けた犬種です。


現代のビーグルも、まるで地面と会話しているかのように鼻を使って散歩する様子を見せますが、これは単なる癖ではなく、まさに“DNAレベル”で刻まれた本能ともいえるでしょう。


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起源は古代ギリシャ?それともイギリス?

ビーグルという名前の由来には諸説ありますが、一説には古代ギリシャ時代の小型猟犬「ゼノフォンの猟犬」が祖先とされ、その後ローマ帝国を通じてヨーロッパ全土に広がったといわれています。


今日知られているビーグルの原型は、13世紀ごろのイギリスで確立されたとされています。当時、イギリスの上流階級では「パック・ハンティング(複数の犬で獲物を追い込む狩猟)」が主流で、ビーグルのような小型で嗅覚の鋭い犬は、ウサギやキツネを追うための理想的なパートナーだったのです。


特にイングランドでは、馬に乗れない婦人や年配者でも一緒に狩りを楽しめるようにと、足の速すぎない小型ハウンド犬──それがビーグル──が好まれました。実際、「ポケット・ビーグル」と呼ばれる手のひらサイズのビーグルも存在していたそうで、貴婦人のスカートに入れて持ち歩かれていたというエピソードも残っています。


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近代化とともに“家庭犬”へ

19世紀に入り、ビーグルはより体系的に繁殖が進み、ショードッグや家庭犬としても定着していきます。 アメリカでは特に人気が高くなり、1885年にはアメリカンケネルクラブ(AKC)にも正式に登録。

以来、長きにわたり“家族の一員”として多くの人に愛される存在となりました。

また、アメリカではビーグルが「検疫探知犬」として活躍していることでも知られています。鋭い嗅覚と人懐っこい性格を活かし、空港などで食品や農産物を探知する“スニファードッグ”としても高く評価されているのです。


狩猟犬の血が今も息づいている

現代のビーグルは家庭犬として穏やかでフレンドリーな印象がありますが、その奥には「仲間と協力して仕事をこなす」「音や匂いにすばやく反応する」

「探し出すことに喜びを感じる」といった、まさに“猟犬の魂”が宿っています。


だからこそビーグルは、日々の生活の中でも「散歩」「遊び」「匂い探し」など、本能を満たせる時間を必要とします。

何かを探す遊びが好きだったり、知らない匂いに夢中になったりするのは、歴史的背景を知ると自然なこととして受け止められるでしょう。


ビーグルの歴史を知ると、その行動ひとつひとつに「なるほど」と納得できる場面が増えるかもしれません。古くから人間のそばで働き、寄り添ってきた犬種だからこそ、今もなお人との絆を大切にするビーグル。

これから一緒に暮らす方にとって、その“ルーツ”を理解しておくことは、より良い関係づくりへの第一歩になるはずです。


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ビーグルのトリビア

トリビア①:スヌーピーのモデルになった犬種!

世界中で愛されているキャラクター「スヌーピー」。 実はこのスヌーピーのモデルがビーグルであること、ご存知でしたか?

原作者のチャールズ・M・シュルツ氏は、自身が子どもの頃に飼っていたビーグルにちなんでスヌーピーを生み出しました。

ただ、スヌーピーの見た目は実際のビーグルとは少し違い、長年「ビーグルっぽくない」と言われ続けていましたが、作中で本人(?)が「ぼくはビーグルだ」と語るシーンがあり、それが決定打に。

自由奔放で、ちょっぴり変わり者。 でもどこか憎めない――そんなスヌーピーの性格は、まさにビーグルらしさを体現しています。


トリビア②:嗅覚は“警察犬以上”?鼻で「人の心」まで嗅ぎ取る能力

ビーグルの鼻は、犬種の中でもトップクラスの性能を誇ります。 嗅覚細胞の数は約2億個といわれており、これは人間の約40倍以上! この驚異的な嗅覚を活かし、アメリカでは「ビーグル・ブリゲード」と呼ばれる検疫探知犬チームが空港などで活躍中。食品や動植物の密輸を防ぐために、荷物の匂いをチェックしているのです。

しかもビーグルはその穏やかな性格と小柄な体格から、子どもや旅行者を怖がらせることなく作業できる“最強の癒し系探知犬”。 その鼻はまさに“国を守る武器”といっても過言ではありません。


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トリビア③:感情が「しっぽ」にすべて出る?ビーグルの“お尻センサー”

ビーグルのしっぽは、ピンと立ち、先端が白くなっているのが特徴。 この“白いしっぽ”、実は狩猟時に草むらの中で仲間の位置を視認するための工夫だったといわれています。

また、ビーグルはとても感情表現が豊かな犬種で、しっぽの動きが非常にわかりやすいのも特徴です。

「うれしいときはブンブン」 「集中してるときはピタッ」 「怒ってるとピクピク」…まるで気持ちがしっぽに現れているかのよう。

ビーグルと暮らしていると、 「あ、今ちょっと考え事してるな」 「これ絶対イタズラの予兆だな」など、しっぽを見れば心が読めるようになります(笑)。


ビーグルがかかりやすい病気と対策

ビーグルは健康的で活発な犬種として知られていますが、特有の体質や遺伝的な要因から、かかりやすい病気もいくつかあります。

ここでは、ビーグルが生涯を通して注意したい病気、そしてシニア期に出やすい病気を取り上げ、それぞれの予防法や早期発見のポイントをご紹介します。

■ 生涯を通して気を付けたい病気

● 外耳炎(がいじえん)

ビーグルの長く垂れた耳は通気性が悪く、湿気がこもりやすい構造です。 そのため、細菌やカビが繁殖しやすく、外耳炎を繰り返しやすい傾向があります。

予防・対策:週1回を目安に耳の中を優しく拭き取り、清潔を保つことが大切です。湿気が多い時期は特に注意し、においや赤みがあるときは早めに獣医師に相談を。

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● 椎間板ヘルニア

ビーグルは比較的胴が長めで、体重がやや重くなりがち。 そのため、腰椎への負担がかかり、椎間板ヘルニアになるリスクがあります。 特に運動不足やジャンプの繰り返し、肥満などが引き金になります。

予防・対策:段差を避ける環境づくりと、体重管理が基本です。フローリングには滑り止めマットを敷き、ソファの上り下りにはステップを活用しましょう。


● 糖尿病

ビーグルは食欲旺盛な犬種で、飼い主の気づかないうちに過食になりやすく、糖尿病の発症例もあります。特に肥満や加齢、ホルモンの異常が関係します。

予防・対策:毎日のごはんは計量し、間食や人間の食べ物を与えすぎないようにします。定期的な健康診断と血糖値のチェックも効果的です。

● 脂漏症(しろうしょう)

皮脂の分泌異常によって、皮膚がべたついたりフケが多くなったりする脂漏症。 体臭が強くなる原因にもなります。 ビーグルは皮膚が弱い子も多いため、注意が必要です。


予防・対策:低刺激のシャンプーで定期的に洗い、皮膚にやさしい食事(オメガ3脂肪酸などを含む)を意識しましょう。

かゆみが続く場合はアレルギー検査を検討しても良いでしょう。


● クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

副腎から過剰なホルモンが分泌される病気で、異常な食欲、脱毛、多飲多尿、筋力低下などが見られます。 中高齢のビーグルで見られることがあります。


予防・対策:予防は難しい病気ですが、症状に気づいたら早めに血液検査を受けましょう。ホルモン治療や定期的なモニタリングが必要となります。


● 白内障

目の水晶体が白く濁り、視力が低下する病気です。

加齢によるものもあれば、糖尿病に続発することもあります。


予防・対策:完全な予防は難しいですが、目の異常に早く気づくことが重要です。

最近ぶつかることが多くなった、目の輝きがにごってきた…などの変化に注意しましょう。


● チェリーアイ

瞬膜腺(第三のまぶた)が飛び出して赤く腫れて見える病気で、主に若齢期のビーグルに見られることがあります。

予防・対策:発症した場合は、点眼薬で改善することもありますが、再発しやすいため外科的な治療が選ばれることもあります。 違和感を示す目元のこすり行動にも注意を。

● 異物の誤飲

ビーグルはとても食いしん坊で、何でも口に入れてしまう子が多いです。 ゴミ箱やテーブルの上に置いた食べ物、石やおもちゃの破片など、誤飲事故は少なくありません。

予防・対策:家の中の“ビーグル目線”で危険なものを点検し、届かない位置に収納しましょう。 散歩中も拾い食いしないよう「Leave it(それダメ)」のコマンド練習を。

■ シニア期に気を付けたい病気

● 歯周病

ビーグルに限らず、犬の多くがシニア期に悩まされるのが歯周病。 食べ残しや歯垢が歯石となり、歯茎に炎症を起こします。

放置すると歯が抜けたり、心臓や腎臓に悪影響を及ぼすことも。


予防・対策:子犬の頃から歯磨きの習慣を。

難しい場合は歯磨きガムや口腔ケア用おやつを活用し、定期的な歯石除去も検討しましょう。


● 認知症(犬の認知機能不全症候群)

シニアのビーグルに多いのが、夜鳴き、うろうろ歩き回る、トイレを忘れるといった認知症の症状です。脳の老化により記憶力や判断力が衰える病気です。


予防・対策:脳を刺激する遊び(知育玩具)や散歩ルートの変化、良質な食事(DHAや抗酸化成分)が効果的とされています。

異変を感じたら早めに獣医師の診察を受けましょう。


● アレルギー性皮膚炎

年齢とともに免疫バランスが崩れると、アレルギー反応が強くなることもあります。

特に食物アレルギーやハウスダスト、花粉によるアレルギーが目立ちます。


予防・対策:かゆがる、舐め続ける、赤みが出るなどの症状が続く場合はアレルゲンの特定が第一歩。

食事内容の見直しや環境アレルゲンの除去が必要です。


ビーグルの健康は「日々の気づき」が守る

ビーグルは本来とてもタフで元気な犬種ですが、「食いしん坊」「活発」「好奇心旺盛」という性格ゆえに、病気やケガのリスクもつきまといます。

大切なのは、「あれ?ちょっといつもと違うかも…」という小さな変化にいち早く気づいてあげること。

定期的な健康チェックと、無理のない生活習慣の見直しが、ビーグルの幸せなシニアライフにつながります。


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ビーグルの飼い方のポイント

食事

〜食いしん坊ビーグルにぴったりの「満足&健康ごはん」〜

ビーグルといえば、明るく陽気で遊び好き、そして…「とにかく食いしん坊!」な犬種としても有名です。

食べ物に対する執着は犬種の中でもトップクラスで、「さっきご飯食べたよね?」と思っても、おねだりビームでついついおやつをあげたくなってしまう、という飼い主さんも多いのではないでしょうか。


しかし実は、ビーグルは脂質代謝があまり得意でない体質のため、太りやすく痩せにくい傾向があります。

一度肥満になってしまうと関節や内臓に大きな負担がかかり、外耳炎や椎間板ヘルニア、糖尿病といった病気のリスクも上昇します。


食いしん坊のビーグルにとって「食事の管理」は、健康維持のカギといっても過言ではありません。

では、どうすれば「満足感はありつつ、太らせない」食事ができるのでしょうか?


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ポイント1:しっかり噛んで満腹感!食材の「形」と「硬さ」に注目

ビーグルは早食い傾向が強く、あっという間にご飯をたいらげて「もっとちょうだい!」となりがちです。

そこでおすすめなのが、咀嚼を促す食材やレシピ

たとえば生肉や野菜をミンチではなく粗切りにしたり、少し硬めに茹でた根菜(にんじん、かぼちゃなど)を混ぜると、噛むことで満腹中枢が刺激され、早食い防止&満足感UPにつながります。

また、ドライフードと生肉を組み合わせたり、スープごはんにして水分量を増やすのも◎。お腹がふくらみやすく、満足しやすくなります。


■ ポイント2:脂質は控えめ、でもたんぱく質はしっかりと!

脂質の摂りすぎはビーグルの大敵ですが、動物性たんぱく質は良質な筋肉をつくるために不可欠

特に運動量が多く、活発なビーグルには、たんぱく質をしっかり摂って代謝を上げることが大切です。

おすすめは、馬肉・鹿肉・鶏ささみ・白身魚などの低脂肪・高たんぱく食材。


また、日々の食事に緑黄色野菜やきのこ類、海藻類を加えることで、食物繊維やミネラルを補い、栄養バランスがさらに整います。






ポイント3:食事は1日2回、決まった時間に。間食は「ご褒美感覚」で。

ビーグルは食への興味が強いため、ダラダラ食いや間食の習慣がつくと、すぐにカロリーオーバーになってしまいます。


食事は朝夕2回、決まった時間にあげるのが理想的。

毎食ごとの量をきちんと量ることで、1日の摂取カロリーを管理しやすくなります。


おやつは完全にNGではありませんが、あくまで「しつけのご褒美」や「栄養補助」として活用を。カロリー控えめで噛みごたえのあるものを選びましょう。

おすすめは無添加・低脂肪の国産ジャーキーやふりかけ


栄養価が高く、少量でも満足感が得られやすいアイテムです。



■ ポイント4:毎月の体重チェック&うんち観察で健康管理を!

体重の急な増減は病気のサインでもあります。

毎月1回、体重を記録しておくことで、「ちょっと太ってきたかも?」を早期にキャッチできます。

また、食べたものが合っているかどうかを知る上で、うんちの状態(量・形・におい)を観察するのも非常に有効です。


おいしい+ヘルシー=ビーグルごはんの理想形

「もっと食べたい!」というビーグルの気持ちに応えつつ、健康を守るためには、食事の質・量・タイミングのすべてが大切です。

脂肪は控えめに、たんぱく質はしっかりと、そして咀嚼と満足感を意識したメニューで、ビーグルの「幸せごはん時間」をサポートしてあげましょう。


散歩・運動

〜賢く動かす!ビーグルに必要な“量”と“質”〜

ビーグルは、もともと猟犬として活躍していた歴史を持つ犬種です。

特に嗅覚を使って獲物を追いかける「嗅覚ハウンド」として発達しており、スタミナが豊富で好奇心も強く、“動くこと”が大好き

そのため、家庭犬となった今でもたっぷりとした運動量が必要です。


運動不足になると、エネルギーが発散できずにストレスを溜めてしまい、無駄吠え・家具の破壊・留守番中のイタズラといった問題行動に繋がることも。

特に若いビーグルでは、毎日の散歩や遊びをしっかりと確保してあげることがとても重要です。


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理想は1日2回、それぞれ30分〜1時間の散歩を

ビーグルの運動量は小型犬としてはかなり多めで、朝夕1日2回の散歩が基本

1回につき30分〜1時間が目安ですが、ただ歩くだけでは物足りません。


理想的なのは、ニオイ嗅ぎやアップダウン、変化のあるルートを取り入れた散歩

ビーグルは「嗅覚を使うこと」にとても喜びを感じるため、同じ道ばかりでは刺激が足りず、散歩の満足度が下がってしまいます。

公園や森道、河川敷など、クンクンと探索できる道を意識して選ぶことで、心も体も満たされやすくなります。


■ 飼い主が疲れないための“工夫”も大切

ビーグルと一緒に1日2時間歩くのは、正直なところ、忙しい毎日では難しいこともありますよね。そんなときは、散歩の「質」を上げる工夫がおすすめです。


たとえば…

  • リードをつけた状態での「におい探しゲーム」:公園の芝生におやつやお気に入りのおもちゃをこっそり隠して、「探して!」の合図で探索させるだけで、ビーグルは大満足。

  • 階段や坂道を散歩コースに取り入れる:同じ30分でも、平地より運動強度が高く、筋力もつきやすくなります。

  • 5〜10分の集中トレーニング:おうちや庭で「おすわり」「待て」「おいで」などのしつけや遊びを取り入れることで、心の疲労=満足感を与えることができます。


このように、単調なウォーキングだけでなく、“考えさせる・探させる”要素を入れると、少ない時間でもしっかり疲れてくれるのがビーグルの良いところです。


■ 「吠え」や「いたずら」は、運動不足のサインかも?

ビーグルはとても賢く感受性の強い犬種なので、ストレスがたまると声に出してしまいやすいタイプです。

特に「無駄吠えが増えた」「いつもよりイライラしている感じがする」

「物を噛んだり引きちぎったりする」といった行動が見られる場合、運動量・刺激が足りていないサインかもしれません。


こういったときは、散歩コースを変えてみたり、新しい遊びを導入したり、おもちゃでのひとり遊び時間を用意するなどして刺激を増やすのがおすすめです。


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おやつで“遊びながら運動”も

ビーグルの散歩や運動において、「遊び感覚で楽しむ」ことも大切です。

そんなときに活用したいのがふりかけやジャーキーを使った知育トイ遊び

フードディスペンサーに低カロリーなおやつを入れて「転がして食べる」ことで、運動と頭の刺激を一度に与えることができます。

「自分で探して得る」という行為はビーグルの本能にもマッチしていて、満足度が非常に高いです。


■ 運動は“量”より“中身”が大事!

ビーグルにとって、運動は体力を使うだけでなく「心を満たす時間」でもあります。 ただ歩かせるだけではなく、嗅覚・頭・体すべてをバランスよく使わせることが、飼い主の負担を増やさずにビーグルのストレスを減らすカギになります。


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お手入れ

〜短毛でも油断大敵!ビーグルのケアで大切なこと〜

一見「お手入れが簡単そう」と思われがちなビーグルですが、実は皮脂分泌がやや多めで、ニオイや皮膚トラブルが出やすい犬種でもあります。

短毛ゆえにブラッシングを怠りがちになったり、耳が垂れていて蒸れやすかったりと、見落としやすいケアポイントがいくつか存在します


日頃から適切なお手入れを心がけることで、清潔感を保つだけでなく、病気やトラブルの早期発見にもつながります。

ここでは、ビーグルに必要な代表的なお手入れを紹介します。


ブラッシング:週2〜3回が理想

ビーグルは短く密なダブルコート(アンダーコート+オーバーコート)を持っています。

そのため換毛期(春と秋)は抜け毛がかなり多くなる犬種です。


  • 通常時は週2〜3回程度、柔らかめのラバーブラシでマッサージするようにブラッシングすると◎

  • 換毛期はできれば毎日行って、死毛(抜ける予定の毛)をしっかり取り除いてあげましょう。

  • 抜け毛を放置すると皮膚が蒸れて炎症や脂漏症の原因になることもあります。


また、ブラッシング中に肌の赤みやできもの、虫刺されなどを発見しやすくなるため、健康チェックの時間にもなります。


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シャンプー:月1回〜ニオイや皮膚に応じて調整

ビーグルは活発に動き回る犬種なので、体が汚れやすく、皮脂による独特のニオイも出やすい傾向があります。

ただし洗いすぎると必要な皮脂まで落として皮膚バリアが弱くなってしまうので注意が必要です。


  • 基本は月1回のシャンプーでOK

  • 皮脂が多い子や体臭が気になる場合は2週間に1回の頻度でも可(獣医と相談しながら)

  • 洗う際は低刺激・無香料の犬用シャンプーを使用し、よく泡立ててから優しく洗うのがポイント

  • 肛門腺絞りも月1回を目安に行いましょう(自信がなければ動物病院やトリマーに任せてもOK)


しっかり乾かすことも大切で、耳の裏や脇、指の間など湿りやすい部位はドライヤーで丁寧に乾燥を。



耳掃除:垂れ耳ゆえの注意点!

ビーグルは垂れ耳のため、耳の中が蒸れやすく、外耳炎になりやすい犬種です。

耳の中は直接風が入らない構造なので、汚れや湿気がこもりやすく、菌が繁殖しやすい環境に。

  • 耳掃除は週に1回を目安に行いましょう。

  • コットンやガーゼに犬用イヤークリーナーを染み込ませて、耳の入口を優しく拭き取るだけでOK。

  • 綿棒を奥に入れるのはNG(耳道を傷つけてしまう危険あり)


耳垢が急に増えたり、ニオイが強くなったり、耳を頻繁にかくような様子が見られたら、早めに動物病院へ。外耳炎や真菌性の耳疾患の初期サインかもしれません。


トリミング:基本的には不要だが、爪切りと足裏バリカンは定期的に

ビーグルはトリミング犬種ではないため、毛をカットする必要は基本的にありません。ただし、以下のケアは定期的に行いましょう:


  • 爪切り:月に1〜2回、散歩で削れない場合は伸びすぎないようチェック

  • 足裏の毛のカット:滑りやすいフローリングでは特に重要(滑り→転倒→椎間板ヘルニアの原因にも)

  • 目ヤニや口周りのふき取り:こまめに行うことで清潔感が保てます


短毛でも“手を抜かない”のが健康への近道!

短毛だから簡単、という思い込みで放っておくと、皮膚病や耳のトラブルを見逃してしまいがちなのがビーグルです。

「少しずつこまめに」がビーグルのケアの基本

ルーティン化してしまえば、毎日のふれあいタイムにもなりますし、病気の早期発見にもつながります。


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住環境

〜元気なビーグルが“快適に暮らせる空間”とは?〜

ビーグルは、明るく活発で好奇心旺盛。まるで永遠の少年少女のようなその性格は、毎日に笑顔を届けてくれる一方で、「どこにでも入りたがる」「気になる物を見つけたら突進!」といった行動にもつながります。

そんなビーグルと安全・快適に暮らすためには、「探検心を満たしつつ、事故を防ぐ」住環境の工夫が欠かせません。 ここでは、ビーグルにぴったりな住まいの整え方を紹介します。

フリーにするなら“目の届く範囲だけ”から

ビーグルは非常に頭が良く、手先(前足?)も器用な子が多いため、引き戸やドアノブ、ロックなども意外とあっさり開けてしまうことがあります。 また、お留守番中に自由にさせすぎると、誤飲やイタズラなどのトラブルにつながることも。

おすすめは、室内フリーは最初は目の届く範囲に限定し、徐々に範囲を広げていく方法。

サークルやベビーゲート、ドッグフェンスなどを活用して、最初は“安心できる場所”を区切ってあげましょう。


クレートやハウスは「安心の基地」

ビーグルは警戒心が薄く見える反面、意外と繊細な子も多いです。

騒がしい環境や急な音が苦手な子もいるため、「いつでも隠れられる安心のスペース」を作っておくことが重要です。


  • クレートや屋根付きハウスなど、囲われていて安心できる寝床を設けましょう。

  • 中には柔らかめのマットやブランケットを敷き、ビーグルが“自分だけの居場所”と認識できるようにすることが大切です。


来客時や災害時にも役立つため、クレートトレーニングはぜひ取り入れましょう。


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“食べ物”“コード”“小物”は全て死角から排除!

ビーグルは食べ物への執着がとても強く、食べてはいけないものまで飲み込んでしまう「誤飲事故」も少なくありません。

誤って口にしやすいものは、徹底してビーグルの視界・鼻先から隠すことが大前提です。


  • ゴミ箱はフタ付き+高い位置に設置

  • テーブルの上の食べ物は一瞬でも放置しない

  • 電源コードやおもちゃの部品はすぐ収納する

  • 床に物を置かない、が原則!

ビーグルは鼻が利くので、ちょっとした“においの残り”にも反応して突進してくることがあります。


フローリング対策は“腰を守る”ケアの第一歩

ビーグルは椎間板ヘルニアなど腰への負担が出やすい体型のため、フローリングの滑り対策は非常に重要です。


  • リビングや廊下には滑り止めマットやカーペットを敷く

  • 特に、よく走る場所や出入りの多い場所は重点的に対策

  • ソファやベッドの高さに注意し、ジャンプの頻度を減らす工夫も忘れずに

段差の上り下りにはスロープやペット用ステップも活用しましょう。


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鳴き声・運動音の“防音対策”も意識して

ビーグルは声がよく通る犬種。

特にマンションや集合住宅では、足音や鳴き声による近隣トラブルを防ぐ工夫も必要です。

  • 足音軽減のためのクッションフロアや厚手マットを導入

  • 窓やドア付近には遮音カーテンを活用

  • 吠え癖対策として、十分な運動とストレス発散をしておく

運動不足や留守番中の退屈が“無駄吠え”の引き金になるため、住環境の静けさと運動量はセットで考えるのがコツです。

ビーグルのための「安心できて、飽きない家」を目指して

ビーグルにとって理想の住まいとは、「探検したい!」という欲求を少しだけ満たせて、「ここなら安心できる」と思える空間。 動きやすく、危険がなく、落ち着ける場所があることが、ビーグルの心と体の健康を守ります。

日々の生活で、事故やいたずらを「予防できる環境」をつくっておくことは、飼い主にとっても安心と時短につながる重要なポイントです。


しつけのコツ

〜愛嬌たっぷり、でもちょっと頑固?ビーグルと上手につき合う方法〜

ビーグルは、陽気でフレンドリー、人にも犬にもすぐに打ち解ける性格で、家庭犬としてとても人気のある犬種です。

ただしその反面、

好奇心旺盛

・マイペース

・鼻に夢中になりがち

といった一面もあり、しつけの面ではちょっぴり工夫が必要な犬種でもあります。

しつけにおいて一番大切なのは「楽しく・根気よく・一貫性をもって」。

ビーグルは褒められることが大好きなので、叱るよりも“上手にできたときに思いっきり褒める”スタイルが効果的です。


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まずは基本の3コマンド:「スワレ」「マテ」「コイ」

ビーグルに限らず、すべての犬にとって「スワレ(おすわり)」「マテ(待て)」「コイ(おいで)」は生活の基本となる大切なコマンドです。


  • 「スワレ」は落ち着きを与え、飛びつき防止にも。

  • 「マテ」は食事・ドア前・信号待ちなど、危険回避に役立ちます。

  • 「コイ」は呼び戻し。特にビーグルは嗅覚が優れているため、興味を引く匂いに夢中になると呼んでも戻ってこないことがあるため、早い段階で確実に教えておくべきコマンドです。


ポイントは、成功したら即座に褒めること。

おやつをご褒美に使うのも◎

無添加・低カロリーのおやつは、しつけのご褒美にも最適です。



「無駄吠え」はビーグルあるある。原因を見極めて対処!

ビーグルは猟犬の血を引く犬種で、「遠吠え」や「吠えて知らせる」ことを得意としています。

そのため、吠え声が通りやすく、ちょっとした刺激に反応して吠えてしまう子も多いです。

よくある原因と対策は以下の通りです:

原因

対策

退屈・運動不足

散歩の質をアップ、知育玩具で遊ばせる

要求吠え

吠えても要求に応えない。静かになったらご褒美

留守番が苦手

クレートトレーニング+短時間から慣らす練習

来客や物音に敏感

「吠えても無視」&「静かになったら褒める」の繰り返し

一番のポイントは、「吠えると構ってもらえる」と覚えさせないこと

一貫性のある対応で、正しい行動を教えてあげましょう。


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「拾い食い・鼻の暴走」ビーグルならではの対策も

ビーグルは“鼻が命”。

地面のにおいを嗅ぐことが生きがいのような犬種なので、散歩中に夢中になって歩かなくなったり、拾い食いをしてしまったりすることがあります。

これを防ぐには、「Leave it(ダメ)」や「ツケ(横につく)」の練習が効果的

食べ物やゴミを見つけたときに、飼い主の声に反応して行動を止められるようにしておくと、安全面でも大きなメリットがあります。

また、「におい嗅ぎ」はビーグルにとっての楽しみでもあるため、時間と場所を区切って“嗅いでいい時間”を設けることもおすすめ。

コントロールされた探索はストレス発散にもつながります。


ビーグルのしつけで大事なのは「遊びの延長」

ビーグルはとても賢いですが、同時に飽きっぽい一面もあります。

「何度も同じ練習ばかり」だと集中力が続かず、言うことを聞かなくなってしまうことも。

そんなときは、「遊びの中にしつけを取り入れる」工夫を。

たとえば:

  • 追いかけっこの途中で「おいで」→来たらおやつ

  • ボール遊びの前に「おすわり」→アイコンタクトが取れたら投げる


こうした“ごほうび=遊び”の流れをつくることで、しつけが楽しい体験になり、ビーグルの学習意欲もグンと上がります


まとめ:ビーグルのしつけは「根気+ご褒美+遊び心」

ビーグルのしつけは、楽しく・テンポよく・繰り返し行うのが成功のコツです。

基本のコマンドをしっかり身につけることで、無駄吠えやいたずらといった問題行動も防げ、ビーグル自身も安心して暮らせるようになります。

“ちょっと頑固、でも素直で愛らしい”ビーグルとの信頼関係を深めながら、日々のしつけを楽しんでみてください。


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ビーグルとの暮らしを楽しむために

ビーグルは、陽気で人懐っこく、いつも元気いっぱい。

無邪気で憎めない性格と、思わず笑ってしまうような行動で、家族を明るくしてくれる存在です。

小さな体に秘めた無限のエネルギーと、どこまでも続く食欲、そして探究心。そのすべてが、ビーグルの魅力といえるでしょう。


一方で、ビーグルと暮らすうえでは、いくつかの“気をつけたいこと”もあります。

食べ過ぎによる肥満、運動不足からくるストレスや吠え癖、耳のトラブルや皮膚のケア…いずれもビーグルの特徴を知ったうえで、ちょっとした工夫や心がけで予防できることばかりです。


しつけには根気が必要ですが、ビーグルは本来とても賢く、飼い主との信頼関係を築ければ、驚くほどよく応えてくれる犬種です。


何よりも大切なのは、「怒る」より「褒める」こと。

そして、ビーグルの個性を否定せずに、「うちの子らしさ」として受け止めてあげることです。


毎日の散歩、ごはん、遊び、そしてふとした日常のしぐさ

──その一つひとつが、かけがえのない時間になります。


ビーグルと暮らす日々は、時に騒がしく、時に予想外。

でも、どこまでもあたたかく、愛にあふれたものになるはずです。


ビーグルの魅力を理解し、寄り添いながら過ごすことで、きっと最高のパートナーになってくれるでしょう。



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