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ロットワイラーと暮らすための完全ガイド | 最強の番犬にして最高の甘えん坊

  • 執筆者の写真: WANMART
    WANMART
  • 6月12日
  • 読了時間: 11分

「ロットワイラー」


筋骨隆々とした逞しい体躯、ブラック&タンの精悍な顔立ち、そして周囲を威圧するほどの圧倒的な存在感。


古くは牧牛犬や荷車の牽引犬として、現代では警察犬や護衛犬として活躍する、まさに「最強のボディガード」と呼ぶにふさわしい犬種です。

その強靭な力と、家族を命がけで守り抜く勇敢さに惹かれ、お迎えを検討する方は世界中に数多くいます。

しかし、その「いかつくて怖い」という世間のイメージの裏には、飼い主にだけ見せる驚くほど「陽気」で「甘えん坊」な一面が隠されています。

一度心を許した家族の膝の上には自分の体の大きさも忘れてよじ登り、へそ天をして撫でてとせがみ、飼い主の笑顔を見るためならピエロにもなる、底抜けに愛情深い犬なのです。

このギャップこそが、ロットワイラー(愛好家の間では愛着を込めて「ロッティ」と呼ばれます)の最大の魅力と言えるでしょう。 しかし、彼らの真の魅力に行き着き、安全な共同生活を送るためには、飼い主にも相応の「覚悟」と「体力」、そして「責任」が必要です。


成犬になれば50kgを超えることもある規格外のパワー、強すぎるがゆえに危険と隣り合わせの防衛本能、そして大型犬特有の短い寿命と重篤な疾患への備え。

ロットワイラーは、決して「かっこいいから」という理由だけで飼える犬ではありません。 この記事は、ロットワイラーの魅力だけでなく、直面するであろう現実的な苦労や病気のリスクまでを徹底的に網羅しました。

彼らと「最高の相棒」になるための道しるべとして、ぜひ最後までお付き合いください。



ロットワイラーってどんな犬?

ロットワイラーの性格を一言で表すなら、「家族には底抜けの愛情を、見知らぬ脅威には断固たる立ち向かいを」です。


非常に防衛本能と縄張り意識が強いため、不審な物音や見知らぬ人に対しては、低い唸り声とともに立ちはだかります。

しかし、飼い主が「この人は安全だ」と教えれば、スッと警戒を解く高い知性と状況判断能力を持っています。


家族に対しては、そのいかつい顔からは想像もつかないほど従順で、常に飼い主にすり寄り、スキンシップを求めます。

自分を「小型犬」だと勘違いしている節があり、巨体で飼い主にのしかかって甘える姿は愛嬌たっぷりです。


凛とした佇まいのロットワイラー

種類:大きさや被毛の違い

  • サイズ 大型〜超大型犬。 オスは体重50〜60kg、体高61〜68cm。 メスは体重35〜48kg、体高56〜63cmと、骨格が非常に太く、筋肉の塊のようなずっしりとした重みがあります。

  • 被毛(毛の長さ) 短毛のダブルコート。 トップコートは硬く滑らかで、アンダーコートが密生しています。

  • カラーバリエーション ベースは漆黒(ブラック)で、目の上、頬、マズル、胸、足などに「リッチ・タン(赤褐色・マホガニー色)」のはっきりとした斑(マーキング)が入るのが唯一の公認カラーです。


オーソドックスなロットワイラー

歴史・ルーツ

ロットワイラーの歴史は古く、古代ローマ帝国時代にまで遡ります。


ローマ軍がヨーロッパへの遠征を行う際、食料となる牛の群れを護衛し、誘導するために連れて行ったマスティフ系の犬が祖先と言われています。

軍がドイツ南部の「ロットワイル地方」に留まった際、この犬たちもそこに定着しました。

中世になると、地元の肉屋(ブッチャー)が、牛を市場へ追い立てたり、肉を積んだ重い荷車を引かせたり、売上金を入れた財布を首に結びつけて護衛させたりと、多目的に使役しました。 これが「ロットワイラー・メッツガーフント(ロットワイルの肉屋の犬)」という名の由来です。

19世紀に入り鉄道が発達すると、牛追いの仕事が減り一時は絶滅の危機に瀕しましたが、その類まれなる強さ、知性、服従心が再評価され、20世紀初頭には警察犬や軍用犬として正式に採用されました。


「任された仕事を完遂する」という並外れたワーキングドッグの誇りは、この歴史の中で培われたものです。


ロットワイラー・メッツガーフント(ロットワイルの肉屋の犬)

かかりやすい病気と対策

巨体と重い体重を支えるロットワイラーにとって、「骨・関節の疾患」と「大型犬特有の致命的な病気」、そして「がん」は避けて通れない課題です。


強靭な見た目に反して、彼らの身体は非常にデリケートであり、寿命は8〜10年とやや短めです。 ここでは、お迎えする前に絶対に知っておくべき重大な疾患を解説します。

なぜロットワイラーは病気にかかりやすいのか? 筋肉質で非常に重い体重は、日常的に関節へ多大な負荷をかけます。 また、純血種としてのブリーディングの歴史から、特定の心疾患や悪性腫瘍(がん)の発生率が他犬種より高いことが統計的にわかっています。

生涯を通して気を付けるべき4大疾患

1. 骨肉腫(悪性の骨のがん)

  • 原因と症状: ロットワイラーの死因の上位を占める非常に恐ろしい病気です。大型犬・超大型犬の四肢(特に前足の手首付近や、後ろ足の膝付近)の骨に発生しやすい悪性腫瘍です。初期症状は「足を引きずる(跛行)」「足の骨の一部が硬く腫れる」「触ると痛がる」などです。進行が非常に早く、発見時にはすでに肺などに転移していることが少なくありません。

  • 検査と治療: X線検査と骨の生検で診断します。激しい痛みを伴うため、痛みのコントロールと延命を目的として「患肢の断脚手術」と「抗がん剤治療」を組み合わせるのが一般的な治療法です。少しでも歩き方に違和感があれば、即座にレントゲンを撮る決断スピードが命を左右します。

2. 股関節形成不全(HD)および 前十字靭帯断裂

  • 原因と症状: 重い体重がのしかかる関節トラブルは宿命とも言えます。股関節の形状が先天的に異常をきたす股関節形成不全だけでなく、ロットワイラーは膝の「前十字靭帯」を断裂しやすい犬種でもあります。急な方向転換やジャンプの着地時に「キャン!」と鳴いて後ろ足をケンケンして歩くようになったら靭帯断裂の疑いが濃厚です。

  • 検査と治療: 保存療法(体重減量、安静、鎮痛剤)もありますが、体重の重いロットワイラーの場合、根本的な解決としてTPLO(脛骨高平部水平化骨切り術)などの高度な外科手術が必要になるケースがほとんどです。

3. 大動脈弁下狭窄症(SAS)

  • 原因と症状: 心臓の左心室から全身へ血液を送り出す出口(大動脈弁の下)が狭くなっている先天性の心疾患です。ロットワイラーはこの遺伝的素因を強く持っています。軽度であれば無症状ですが、重度になると「少し運動しただけで疲れ果てる」「失神する」といった症状が現れ、最悪の場合は突然死を引き起こします。

  • 検査と治療: 聴診での心雑音の確認や、超音波(エコー)検査で診断します。重症度に応じて、心臓の負担を和らげる投薬治療を生涯続ける必要があります。激しい運動の制限が必須となります。

4. 胃拡張・胃捻転症候群(GDV)

  • 原因と症状: 胸が深くがっしりとした体型のロットワイラーにも起こりやすい超緊急疾患です。胃にガスが溜まり、ねじれて血流を遮断します。「ウロウロする」「吐こうとするが何も出ない」「お腹が膨らむ」「大量のよだれ」が見られたら、数時間の猶予もありません。深夜であっても即手術可能な病院へ駆け込んでください。

  • 治療と予防: 食事の回数を分ける、ドカ食い・早食いを防ぐ、食後2時間は絶対に激しい運動をさせないことが最大の予防策です。

シニアになってから特に気を付けること(部位別ケア)

  • 体重管理と関節ケア: 少しの肥満が関節と心臓に致命的なダメージを与えます。シニア期に入ったら運動量が落ちるため、カロリーを厳格に制限し、オメガ3脂肪酸やグルコサミンなどのサプリメントで関節を保護してください。


  • 床ずれ(褥瘡)とタコ: 体重が重いため、硬い床に寝そべっていると肘や飛節に「タコ(座りダコ)」ができやすく、シニアになって寝たきりになるとすぐに「床ずれ」を起こします。若いうちから体圧分散に優れた分厚いマットレスを用意することが必須です。

  • 定期的ながん検診: 骨肉腫だけでなく、リンパ腫などの悪性腫瘍のリスクも高いため、7歳を過ぎたら半年に1回は血液検査、エコー、レントゲンを含む全身の健康診断(ドッグドック)を強く推奨します。


メディカルチェックを受けるロットワイラー

飼い方のポイント

食事:巨大な骨格と筋肉を支え、肥満を徹底排除する ロットワイラーの食事の基本は、「良質な筋肉の維持」と「徹底した体重管理(肥満防止)」です。関節への負担を減らすため、あばら骨に薄く触れる程度の引き締まったボディラインを維持し続けることが長生きの秘訣です。

良質な動物性タンパク質をメインに 骨格と筋肉の成長には、高品質な肉類が欠かせません。 消化吸収が良く、良質なアミノ酸が含まれる鶏肉、牛肉、鹿肉などが適しています。

WANMARTのおすすめ活用法 穀物過多なフードは肥満に直結しやすいため、主食には低炭水化物で高タンパクな鹿肉のフレッシュフードなどが最適です。

また、ロットワイラーの重い体を支える関節のために、「緑イ貝ふりかけ」などの関節サポートアイテムは、パピー期からの先行投資として毎日の食事に取り入れるべきです。

早食いによる胃捻転を予防するため、フードはふやかして与えるか、「ボーンブロススープ」をたっぷりかけて、満腹感を出しつつ食べるスピードを落とさせる工夫が効果的です。


緑イ貝ふりかけ 約50g
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ボーンブロス【国産本まぐろ】
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ご飯が待ち遠しいロットワイラー

散歩・運動:パワーの発散だけでなく、「考えさせる」運動を 1日2回、各1時間〜1時間半の散歩が必要です。 しかし、ただ歩くだけでは彼らのスタミナは尽きません。


重いものを引く仕事をしてきた犬種なので、「引っ張りっこ遊び」は大好きですが、飼い主が力負けしないよう注意が必要です。

関節への負担を考慮し、ドッグランでの急な方向転換を伴う激しいボール遊びはほどほどにし、安全な川やプールでの「水泳」を取り入れると、関節を痛めずに全身の筋肉を鍛えられます。

また、頭を使う「オビディエンストレーニング(服従訓練)」を毎日15分挟むことで、満足感を与えられます。

川遊びを楽しむロットワイラー

お手入れ:抜け毛と「よだれ」への対策

  • ブラッシング 短毛ですが、ダブルコートのため抜け毛は非常に多いです。 特に換毛期は獣毛ブラシやラバーブラシを使って、毎日しっかりと死毛を取り除く必要があります。

  • よだれケア マズルが太く唇(リップ)が少し垂れ下がっているため、食後や運動後、または興奮した時には大量のよだれが出ます。 こまめに顔周りを拭いてあげるタオルを家中に常備することになるでしょう。

住環境:強固なサークルと、絶対に滑らない床 屋外の鎖に繋いでの番犬飼育は絶対にNGです。

家族から引き離されると精神を病み、攻撃性が増す危険があります。

室内で、家族と一緒に過ごさせることが基本です。


体重50kgが歩き回るため、通常のフローリングは「スケートリンク」と同義です。 必ず厚手の滑り止めマットやクッションフロアを敷き詰めてください。

また、万が一の来客時や留守番時に備え、彼らの突進に耐えうる「頑丈な超大型犬用ケージ(バリケンネル等)」を生活空間に設置し、ハウストレーニングを完璧にしておくことが危機管理として必須です。

厚手の滑り止めマットを敷き詰めたリビングで寛ぐロットワイラー

しつけのコツ

ロットワイラーのしつけは、文字通り「社会に対する飼い主の責任」です。 コントロールを失った50kgの防衛本能の塊は、時に凶器となり得ます。

  • 徹底的な社会化(命綱): 子犬の頃(生後2〜4ヶ月)に、どれだけ多くの「人間」「他の犬」「様々な環境音」「車や自転車」にポジティブな経験として触れさせられるかが全てです。これを怠ると、成長後にすべてを「排除すべき脅威」とみなし、手がつけられなくなります。

  • 一貫した、静かで毅然としたリーダーシップ: 力で押さえつけようとする体罰や、大声で怒鳴るようなしつけは、彼らの防衛本能を刺激し逆効果です。飼い主が「常に冷静で、頼りになるボス」であることを態度で示します。ルールは家族全員で統一し、「昨日は良くて今日はダメ」といった矛盾をなくすことが信頼関係の構築に繋がります。

  • プロの手を借りることをためらわない: 大型犬の飼育経験が豊富であっても、ロットワイラーの力は規格外です。子犬のワクチンが終わった段階から、信頼できるドッグトレーナーのもとでパピークラスに通い、プロのアドバイスを受けながら「共に学ぶ」姿勢を持つことが強く推奨されます。


お利口に散歩するロットワイラー

ロットワイラーとの暮らしを楽しむために

ロットワイラーを迎えるということは、あなたの人生に「頼もしくも手のかかる、巨大な子ども」を迎えるのと同じです。


並外れた力に振り回されないための筋力、圧倒的な食事量や重篤な病気に備える経済力、そして彼らが社会に受け入れられるよう、生涯にわたってしつけと管理を続ける並々ならぬ責任感が求められます。

しかし、その重責を乗り越え、確固たる信頼関係を築き上げた時、ロットワイラーはあなたの人生において、最も心優しく、頼もしい究極のパートナーとなります。

あなたがソファに座れば、重い頭を膝に乗せて甘え、あなたの寝室のドアの前では、世界中のどんな脅威からも家族を守るために静かに横たわるでしょう。

「怖そう」という周囲の偏見を覆すほど、穏やかで朗らかな最高の「ロッティ」を育て上げる喜びは、彼らを理解し、愛し抜く覚悟を持った飼い主だけに与えられる、特別な特権なのです。


絆が深いロットワイラーと飼い主

 

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